百鷗のことをもっと知ってほしいから、
百鷗で働く職員の皆さんにお伺いしてみました
職員インタビュー vol.2
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葉山清寿苑田尻 拓仁
2002年入職(新卒) / 通所介護事業部 課長
- 座右の銘
- 水の低きに就くがごとし
- 趣味
- 映画鑑賞
- 休日の過ごし方
- 子ども4人(中学二年、中学一年、小学四年、年長)の子育て
介護から相談員までオールラウンドに経験
福祉系の大学で勉強をし、在学中には老人ホームでのアルバイトも経験。不景気でも影響を受けづらい業界という安心感もあり、「介護の仕事に就こう」と明確な意思をもって清寿苑に入職した田尻さん。それから18年。入所者介護にはじまり、介護主任、ショートステイやデイサービスの生活相談員を経験して介護業界のベテランに。「今は葉山デイサービスの管理者をしています。介護の仕事と聞くと施設内の仕事と思われる方が多いと思いますが、デイサービスなどの在宅系の仕事は外部とのつながりがもてる仕事です」と、今の仕事で得られる新しい刺激について語ります。「一人の方を、所属の違う様々な業者の人間がチームを組みサポートをするので、人脈が広がることはもちろんですが、外からの“評価”を直で聞けることが一番の収穫です。身内だけのレビューでは気づけない貴重な意見もありますし、認めてもらえたら仕事の自信にもつながります」。施設内で行う介護のイメージの強い介護業界ですが、その職種は多岐に及び、得られる経験値の幅広さも魅力の一つです。
介護職で大切なのはチームの中の個人
入職して最初に就いた介護職について「実は当時は嫌で仕方なかったんですよ。辞めようと思って転職を考えた時期もありましたが、途中で考えがかわりました」。
「最初は、介護の仕事は誰がやっても同じ、入浴や食事の介助などは決められたことをチームで行えばいい仕事なのだと思っていました」。しかし、仕事を続けるうちに“チームの中の個人”もいかに大切な存在か、ということに気づいたそうです。「一定の知識と技術を身につけて行う仕事ですが、それだけだと足りない。利用者さまは全員違う人間ですし、日によって求めるものも変化します。毎日、同じことをしていればいいという仕事ではないのです。やっていることが一緒でも、人によって合う・合わない、もあります。だからこそ、細かい変化に気づいて工夫する、という自分なりの“色付け”が大切なのだということに気づきました。そしてその“色付け”は人それぞれです。多様な個人の“色付け”が集まるからこそ、良いチームとなり、良いケアにつながるのです。そのことを知り、この仕事のやりがいを強く感じられるようになりました」。
「チームで行う仕事だからこそ、個人が大切」。介護のチームワークはそのように機能しているのですね。
これからの福祉業界に可能性を見いだしてもらいたい
介護の現場で特に求められている人物像はあるのでしょうか。
「それまでの人生で培ってきた価値観がしっかりしている方です。人間が相手の仕事ですから、倫理感や人としてのマナーが備わっていることは大切だと思います。また、どの職場にも働くうえでの心構えというものがありますよね。介護の世界では、利用者さまのことを第一に考えることができるというのが出発点です」と介護職に欠かせないポイントを分析します。
「しかし、その点を理解してくださる方であれば、仕事選びの動機や考え方は様々であっていいと思いますし、介護に関する知識や経験がなくても、入ってから学んでいただければ十分です。先に申し上げたとおり、いろいろな“個人”がいて成り立つ職場ですから」。さらに、この業界を「まだまだ発展途上です」とし、長期的な展開にも思いを寄せます。「高齢化が進み、労働人口が減少している日本で、介護の世界が今まで以上に人手不足になる可能性もあります。けれど、介護だけでなく育児や障害者支援など、福祉の業界は今後も社会からは確実に求められる仕事です。だからこそ、これまでよりも広く一般的に社会に浸透し、透明性をもった業界になることを目指したいと思っています。そうすれば介護職の社会的な地位や権利は今よりも確立されますし、業界も活性化します」。そのような未来を目指すからこそ「そこに可能性を見いだして積極的に参加してくれる方たちに来ていただけたらとても嬉しいです」と期待を膨らませます。